審査請求は、行政(国や地方公共団体など)に対する不服(おかしいと思うこと)を訴えて、あなたにされた行政の行為(不許可、税額の決定、保育園に入れない、など)を取り消してもらう手続きを言います。審査請求は、なじみがない方がほとんどだと思いますので、メリットとデメリットをまとめてみました。
メリット
無料でできる
審査請求に手数料はかかりません。弁護士などに頼む必要もありません。
裁判所の裁判よりも早く結論がでる
審査請求にかかる期間は6ヶ月から1年ほどです。裁判所の裁判に比べたら早いですね。
行政の行為を正せる
クレームを言うだけでは、行政の行為を正すことができませんが、審査請求だと、あなたが勝った場合、行政の行為が取り消せます。あなたが「この行政の行為はおかしい」と思ったものが取り消されて、なかったものになるので、あなたが望むことですね。
デメリット
書類を記載するのがめんどう
審査請求は書類でのやりとりによって進みます。書類の作成は必須になります。しかし、弁明書、口頭意見陳述などの手続きは、あなたが望まない場合はしなくても構いません。面倒であれば飛ばしましょう。
期限がある
審査請求の手続き一つ一つに期限があります。期限を守って書類を提出しなければなりません。絶対に守らなければならない期限は2つです。この2つの期限を守らない場合は、受け付けてもらえないので注意が必要です。
審査請求期間は3ヶ月
審査請求ができる期間は、行政の行為(処分と言います)があったことを知った日の翌日から起算して3ヶ月と法律で定められています。
例えば、4月20日に処分があったことを知った場合は、翌日の4月21日から起算し、7月20日までに審査請求することができます。なお、処分が「あった日」の翌日から起算して1年を経過したときは、処分があったことを知った日の翌日から起算して3ヶ月以内であっても審査請求することができなくなります。
ただし、上記の期間をを経過していても、正当な理由がある場合は、この限りではありませんので、入院していた、海外に渡航していた、などの理由があれば期間が経過していても認められるかもしれません。
補正命令が送られてきた場合は、指定期限までに返送
あなたが提出した審査請求書に不備がある場合は、「補正命令書」が送られてきます。その場合、補正命令書に記載された期限までに修正して、返送しなければなりません。
行政から送られてくる文書が難しい
行政が作成した文書は難解です。審査請求の場合、さらに、普段使わない用語を使うため、難しいと感じると思います。その場合は、恥ずかしからずに行政に聞けばOKです。
まとめ
審査請求は難しい、と思われがちですが、デメリットはそれほど大きくありません。肩の力を抜いて、チャレンジしてみてもいいかと思います。
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